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3-2日記・顔面神経麻痺と生活する工夫
●麻痺がどんどん進む

○3月7日○3月8日 症状は日を追うごとに悪化する。
 耳の帯状疱疹は対珠の内側にもできて対珠が赤く腫れて痛い。顔の歪みもひどくなる。麻痺側はまったく動かせない。きちんと薬を飲んでいるのになぜ?と思うが初診の時に脳神経外科のF医師から「もっと悪くなるから」と言われていたので、これだなと思い、不安や焦りは無い。聞いていて良かったとF医師に感謝。
 水をたくさん飲むようにも言われていたので、麦茶でたっぷりと補給。毎食前に血糖値を測ると普段よりずっと高くなることが多く、糖尿病担当医S医師から指示されたとおり、血糖値によって単位を変えながらインスリンを打つ。
 不眠症がひどい。デバスを飲むが、耳の中で蝉の鳴くような音がして眠れない。耳鳴りだ。現実か幻聴か分からない音も時々聞こえる。目が閉じられないので、薬局で買ったドライアイ用のトロリとした目薬をさし、眼帯をして寝る。医学書には、眼軟膏を下眼瞼に塗って閉眼させた後、ガーゼや眼帯で眼を覆うと書いてある。

●食事のとり方

○3月9日 昼食に天ぷらソバを作る。他に小ライスと納豆と野菜サラダをテーブルに並べて…うん完璧!
 ソバを一口食べたとたん、「しまった。つゆにスープの素を入れ忘れた!」味がない、ひどマズ!急いでキッチンに行くと、スープの素の使用済み空袋がある……何で? 
 これは自分の味覚が変なのだ。ネットで調べる。なるほど…舌、前3分の2の味覚がダメになっているようだ。

○顔面神経麻痺になってからは外で食事はせず、ほとんど中食にする。口から食べ物がこぼれ落ちてしまうのと、食事に時間が掛かりすぎるので、店や他の客に迷惑かと思う。
 普通にスープを口に含むと、右側の唇が開いているのでスープがビューと飛び出してしまう。皿に下唇をつけ、右親指で右の下唇を皿に押しつけ、こぼれないようにして皿を傾ける。スープを流し込んだら人差し指で唇の右側上部を押さえ、親指と人差し指で挟んで口に含む。最初から唇を挟んで、健側の唇の間からストローで吸うという手もある。
 ご飯もポロポロこぼれるので、唇を指で挟んでから咀嚼する。最初のうちは、咀嚼する時に右頬の内側をガリッと歯で噛んでしまい血豆ができ、痛くて大変。頬の筋肉がたるんで動かせないからだ。モゴモゴと咀嚼していると、歯茎と頬の間にごはん粒がどんどん溜まって気持ち悪い。何度も指でかき出して食べていたが、慣れてくると逆に溜まるだけ溜めて咀嚼すると、頬の内側を噛まないで済む。右頬をごはん粒でパンパンにふくらませた後は、わりと普通に咀嚼することができる。これを「ハムスター喰い」と命名。

 尚、食事の時は口の動きに集中して、目を一緒に動かさないよう、本に書いてあった。病的共同運動を避けるためとのこと。

 歯磨きの時も唇を指で挟んですすぐ、麻痺した側の唇のすき間からわざと水鉄砲のようにピューと吹き出すと、少しは楽しい。

●パソコンとコンタクトレンズ

○3月10日 変更直しをくらった仕事を進める。パソコン上でデザインやレイアウト、文章を打ち込むが、ここで困ったのがコンタクトレンズ。
 最初は眼帯をして片目でモニターを見ていたが、とても疲れる。眼帯をはずすとコンタクトをしている左目と、裸眼の右目との視力の差がありすぎて、焦点が合わない。結局、麻痺してまばたきのできない右目にもコンタクトを入れて、両目でやることにした。
 1日8~10時間ぐらいモニターを見ながら仕事をすると、まばたきのできない右目がかすみ、視力が落ちて物が2重に見えてくる。何度も潤い保持の目薬をさすが、とても追いつかない。
 やはり、本来ならきちんと入院すべきで、パソコンで仕事など、もってのほかと思い知る。

 友人のイラストレーターM氏から電話。顔面麻痺のことを伝えると、彼も以前顔面麻痺になったことがあるとのこと。展覧会に間に合わす為に4日ぐらい徹夜をして絵を描き、疲れとストレスで顔面麻痺に…1か月ほどで完治とのこと、ベル麻痺であろう。
 麻痺側のコンタクトレンズが外しにくいことを伝えると「スポイトがあるよ」と教えてもらう。

《ハードコンタクトを使用している方に》

 基本的には完全閉眼ができ、医師の許可が出るまではコンタクトレンズを使用してはいけません。

 ハードコンタクトを外すときは瞼と指の力を連携させて、クリッと外す訳ですが、顔面神経麻痺になると瞼に力が入りません。閉眼ができても以前のように上手く外せるようになるまでには時間がかかる場合もあります。無理に外そうとして角膜を傷つけぬよう注意をして下さい。目薬をさして潤いを与え、2~3分なじませてから、スポイトを使って外しましょう。(ハードコンタクトレンズ用スポイト350~400円位)

コンタクト仕上げ

 仕事仲間や友人に聞くと、他にイラストレーターF氏も以前、顔面神経麻痺の経験があり、「長時間のドライブをした時、窓を開けて顔面片側に風を受け続け、冷えたことが原因で翌朝、顔面神経麻痺になっているのに気がついた」と言い、「治りが悪くて、今でも治癒状態は60%ぐらい」とのこと。
 顔面の麻痺が少し残っているのと、「ワニの涙症候群」と呼ばれる症状もあるようだ。(顔面神経麻痺の場合、発症後およそ6~8ヵ月で症状は固定されるので、8ヵ月以上経過すると回復は困難になると言われている。) 

●マスクと眼帯…他人の目。

○3月11日 私が住んでいるマンションでは、住人にあいさつする度に、顔を見られてビクっとされる。目をそらす人がほとんどだが、「どうしたんですか?」と聞く人もいるので、ハント症候群の説明がとても上手くなる。これもコミュニケーションのひとつかと思うが、嬉しくはない。歪んだ顔を目の当たりにすると「早く良くなって」とか、何も言葉が出ないようだ。仕方ないかなとも思う。
 もっとも、脳梗塞と糖尿病でヘタっていた時のように、「絶対に治るから頑張って」などと言われる方がつらい。糖尿病は一生治らないものだし、脳梗塞も再発しないよう一生薬を飲み続けなければいけないのは、本人が一番よく分かっているのだから…。病人には「おだいじに」程度の方が良いのかなと思う。
 顔面神経麻痺も、自分の場合はリスクが高いので後遺症の覚悟はできているつもりだ。

 「仕事仲間や友人たちにも、顔面が麻痺していることを電話で知らせる。みんな慰めの言葉をくれるが、「見世物小屋に出れば儲かる」とか「嫁入り前の娘でなくて良かったよ」と変な反応ばかり。こういう言い方をわざとして、逆に元気が出るよう励ましてくれているのだな…と思う(ホンマか?)。見舞金という話はまったく出ない。
 でも、女性が顔面麻痺になったら本当にキツイだろうなと思う。「勇気を出して人前に」などとても言えない。状況が許すなら、ある程度治るまでは、ひきこもった方が良い。治療とリハビリに専念して、腹を据えて結果を待つしかない。

 外出の時はマスクと眼帯をすることにした。マスクをするのは他人に顔を見られたくないこともあるが、自分自身が麻痺のことを考えないように、という方が大きいかも。顔面の保温も兼ねている。眼帯は、まばたきができないので、風がまともに目にぶつかると本当に痛いから。

 取引先の会社に仕事を届ける。会議室で担当者と打ち合わせ。マスクと眼帯で顔を隠し、左目だけ出して、「ばびぶべぼ」が喋りづらそうに仕事の説明をする私。「どうしたのですか?」と聞いて欲しいのに、担当者はニヤニヤとしながら「コイツ、ケンカで殴られたな」とでも言いたげな様子。
 そう思われるのも嫌なので、手品のように顔の前で両手をクロスさせ「実は顔面麻痺になりまして」と、マスクと眼帯を外して顔を見せつける。「……」無言のまま、うつむく担当者。一瞬、「勝った」と思った(なんでや?)。
 何ごともなかったように打ち合わせが進む。いつものように、コーヒーを持ってきてくれた女子社員に、にっこりと「いただきます!」…女子社員の顔が固まる。これも無言。そのあとは他の社員が次々と、用もないのに見に来る。まったく見物料でも取りたい気分。

●治療1クール目の最終日、幽体離脱?か

○3月12日 今日が1クール目の最後の日。麻痺した顔面は全く動かない。
 ネットや本に、ほとんどの場合最初の1、2週間、麻痺は良くならないと書いてあったし、これ以上麻痺は悪くなりようがないなと思うので、鏡はできるだけ見ないようにしている。耳の疱疹は少し腫れが引いてきたがさわると痛い。耳鳴りは相変わらずだが、気にしなければ忘れている。
 明日は病院の再診日。早めに風呂に入ろうと思った時に、突然体調が悪くなる。痛くも寒くもないがどうも具合が悪い。自分が自分でないようなフワフワとして、めまいがするようで気分が重い。
 このままいっちゃうのかなと、少し不安になる。糖尿の低血糖かとも思うが血糖値を測る気力が出ない。糖分の入った缶ジュースを飲みベッドに横になる。30分ほどでなんとか治まった。

●再診。完全麻痺?のまま、治療2クール目に入る

○3月13日 耳鼻咽喉科再診、M女医の診察を受ける。初診の時と同じように、麻痺程度評価の柳原法で、色々な表情をさせられる。限りなく0点に近い完全麻痺なのだろう、ああ~とM女医の口調が重い。(40点満点中、8点以下で完全麻痺、36点以上で完治とされる)
 「目を強く閉じてみて」と言われ、瞼に力を込める。あっ、見えなくなったので閉じられたかなと思う。でも、M女医が固まっているようだ。(後で、自分で写真を撮って確認すると、白目になっていたから見えなかったのだと判明。自分で見てもまるで死体写真だなと思う。)
目をしっかり閉じる

 「これからは良くなります」とM女医。これ以上悪くなりようがないです…と言いたかったが、私は患者の品格をたいせつにしているので我慢をする。

 2クール目の処方箋を出して貰う。1クール目に出ていた抗ウイルス剤「パルトレックス錠500」がなくなった。(抗ウイルス剤は発症後1週間しか効果がないらしい)2クール目の期間は2週間で、最初の1週間より次の1週間は薬の種類が減る。

○ハント症候群2クール目(最初の1週間分・3月13日~3月19日)の薬-----

プレドニン錠5mg…最初の3日(3月13・14・15日)
              朝食・昼食・夕食後2錠(副腎皮質ステロイド剤)
         次の3日(3月16・17・185日)
              朝食・夕食後2錠
         最終の1日(3月19日)
              朝食・夕食後1錠
※注)私の場合、糖尿病があるのでステロイド剤は通常より投与量が少ない
カルナクリン錠25…朝食・昼食・夕食後1錠(血液の循環)
アデホスコーワ顆粒10%…朝食・昼食・夕食後1包(血管を拡げる)
パリエット錠10mg…朝食後1錠(胃酸の分泌を抑える)
メチコバール500ug…朝食・昼食・夕食後1錠(ビタミンB12・髄鞘形成促進)

○次の1週間分(3月20日~3月26日)の薬-----

カルナクリン錠25…朝食・昼食・夕食後1錠(血液の循環)
アデホスコーワ顆粒10%…朝食・昼食・夕食後1包(血管を拡げる)
メチコパール500ug…朝食・昼食・夕食後1錠(ビタミンB12・髄鞘形成促進)

○その他の疾病で現在服用中の薬
パナルジン…朝食・夕食後1錠(脳梗塞の予防薬)
ブロプレス…朝食後1錠(降圧剤)
インスリン注射…速効型、朝食・昼食・夕食前(糖尿病治療)
デパス…睡眠導入剤(眠れない時)

 「リハビリとか何かした方が良いのでしょうか?」とM女医に尋ねると、“顔面筋の運動訓練”という絵図の入った紙を渡される。

○病院からもらった顔面筋の運動訓練の絵と同じ表情をして自分の顔写真をデジカメで撮る。麻痺が治るかどうか分からないけれど、記録をとっておかねばと思う。(この時はまだ麻痺程度評価の柳原法を知らなかったが、運動訓練と重なる表情も多い。このブログに載せている麻痺の症例写真はこの日に撮ったもの。)

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○この頃から、空いた時間があれば東京駅近くの丸善や八重洲ブックセンターの医学書コーナーで、耳鼻咽喉科の本を読みあさっています(医学書は価格が高いので2時間ぐらいは平気で立ち読みします)。
 M女医が診察と処方箋を出すときに見ていた2冊の本も発見。黒い表紙の本は6千円ちょっとで、少し大きめの手帳ぐらいのサイズだけれど内容充実。赤い表紙でひとまわり小さい方は3千4百円と、医学書としては安いけれど、実際の治療薬の処方を中心とした内容で、2冊とも実用書としてとても優れているように思えたので、なんだか安心。

 一般の本屋で売っている家庭用医学書では、ハント症候群や顔面神経麻痺の記載はほとんど無く、自分の受けている治療や今後のリハビリ等を調べるには、医者向けの医学書を読むか、インターネットで調べるしかありません。ネットでは鍼灸マッサージ治療院等の記載が多く、耳鼻咽喉科のHPと読み比べても、それぞれの治療法とリハビリに対する考え方には多少の違いがあるように思います。もちろん患者の気持ちとしては、最善の治療とリハビリで後遺症を残したくないというのが本音です。

 ラフな服装で、2時間も立ち読みしていると、店員の人が本の整理をしながら様子をうかがっている風。やはり、嫌がられますよね。お医者さんの白衣でも着て立ち読みしようかと思ってしまう。
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[2010/02/16 21:51] | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top
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[2015/11/26 01:23] | # [ 編集 ]
Wさんへ

ご質問の薬は末梢血管を拡張する薬です。私の場合は高齢で他に高血圧や糖尿病等がありますので元々、末梢の血管に障害があり、主治医の判断で少し期間を延ばしたのだと思います。投薬は個々の患者の病態によって変わってきます。

私は意見を述べる立場にはありませんが、Wさんの筋電図検査値等では通常の治療だと思われます。MRIも必要ありません。

リハビリについては色々な説があります。ENoG値や現在の状態などから総合的な予後判断が求められます。また、動き出しからその都度の変化で個人個人リハビリの方法も変えていかねばなりません。
あまり焦らないで、リハビリでは、やってはいけないことから調べることが大事です。

私は医者ではないのでもどかしい言い方しかできませんが、整体師としてなにかできる方法はないかと考えているところです。

顔と身体を冷やさないよう注意して、おだいじにしてください。

  ともたも
[2015/11/27 03:32] URL | ともたも #jHeKTQwA [ 編集 ]
ありがとうございます。
ともたも様へ

毎回すぐに、ご連絡を下さいまして、本当にありがとうございます。
ともたも様のお言葉を読んで、とても納得致しました。

ともたも様のブログ・記事・コメントを読んでいると
こちら側に伝わるのを感じます。
そして、整体師として方法を探すとは、ともたも様は勉強家ですね。

焦ってばかりで冷静になれない、わたしがとても恥ずかしいです・・・

毎日不安な日が続きますが焦らず
ともたも様のお言葉とブログを読みながら
少しずつ前を向き、軽いリハビリをして前進できたらと思っております。

まだまだ寒い日が続くと思いますが
ともたも様、お体にお気を付けて暖かくしてお過ごしくださいませ。

ともたも様、助言と勇気をくれましたこと、本当に感謝致します。


WR
[2015/11/27 20:42] URL | WR #UAfwp2QM [ 編集 ]
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